追悼文：

鮫島史子先輩への追悼文

齊藤　雄一（昭和30年卒）

2017 年1月10日

今年に入って間もなく三田キャムパス　幹事の藤井明子さんから鮫島史子先輩がKnoxvilleで亡くなったとの悲報を受け愕然としました。

昨年末にご来日の予定でしたのでもうそろそろご連絡があるかなと思っていた矢先でした。すぐに高輪の妹さんに連絡して詳細をお伺いしたのですが、なんと申し上げて良いのか言葉もありませんでした。

1952年4 月

私が1952年に三田キャムパスに入会して一番お世話になったのが2年先輩の鮫島さんだったと申し上げても過言ではないように思われます。

私が新入で末席で参加させていただいていた毎月2回（当時は月刊でした？）の編集会議でも鮫島先輩の物おじしない理路整然とした発言　しかも他人の話も良く聴く態度には大変感銘を受けました。

私のそれまでの女性観に可成りの影響を与えたことは確かです。鮫島先輩をはじめ（特に昭和28年卒）の諸先輩にいろいろと指導を仰ぎながら編集会議・インタビュー・校正・広告取り・販売・世界各国への発送と忙しい日々でしたが実に充実した楽しい毎日でした。

2005 年4月10日

この年の4月に友人と2人でアメリカ南部をドライブ旅行で東海岸のSouth CarolinaのMyrtle Beach と言う有名なリゾート地に行く計画を立てました。その時にMemphis (Elvis Presleyのゆかりの地)やNashville (カントリーミュージックの聖地)を回り　University of Tennessee (UT)のKnoxvilleで教鞭をとられていらっしゃる鮫島先輩を訪ねることにしました。

出発前にいろいろと打ち合わせをして52年ぶりの再会を果たしました。“こんな山奥にまで私を訪ねて来てくれたのは齊藤さんだけですよ”と大喜びで私の同伴の友人ともにMexican Lunchをご馳走してくださいました。KnoxvilleはTennessee州3番目の都市で人口は18万人弱です。

確かに森林に囲まれた静かなひっそりとした環境で人影も少なくこんなところに大学があるのかなと言うような雰囲気の街並みでした。

52年ぶりの再会でも昔と変わらず弁舌さわやかでお元気そうで積もるお話を3時間ほど楽しんでお別れしました。その時に私は近いうちに鮫島さんが編集長をなさっていた三田キャムパスの総会で後輩たちに長年のユニークな体験談を是非と　お願いしておいたのですが・・・

2012年1月4日

前年末に来日していました鮫島先輩を囲んでの有志の懇親会を銀座資生堂の特別室で開催しました。殆どの方が60年ぶりの再会でした。

鮫島先輩とともに三田キャムパスで青春時代を過ごした7名の方々に加えて藤井明子・末吉行雄の両氏に参加していただきました。60年ぶりの積もった話に花が咲いたのは言うまでもありません。

あの日が最後でしたね

ご冥福をお祈りします

p.s. 鮫島先輩は1973年から2005年までProfessorとして勤務されその後はProfessor Emeritus（名誉教授）となられていました。

専攻はMathematical Psychology ( 数理心理学)との事でした。